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私共のこのショップではヨーロッパの生活雑貨をメインに数年まえからこのサイトを運営しております。
その中のイタリアの手すき紙についてご存知の方は少ないとおもいます。

イタリア中部西海岸にあるアマルフィは世界遺産に登録されている景勝地です。
アマルフィは中世の昔から、ヨーロッパ最高級の紙の生産地として有名です。
イスラムとの地球海貿易が盛んだった12世紀、イタリアに初めて製紙技術がアマルフィに伝わりました。 ここには紙を作るのに欠かせない清流、アマルフィ川が流れていて、川添にはかつて数多くの紙工房が集まっていました。 しかし、時は流れ、今残っている紙工房はこの工房アマトルーダ1軒だけ。 

アマトルーダは、伝統製法をまもりながら、最高級の紙を一枚一枚手作りでいまも作り続けている最後の工房となってしまいました。 しかしその品質の高さ(年月を経ても書かれた文字や図がきえない)から数世紀にわたりバチカンのローマ法王庁公式文書に使用されてきました。

ヨーロッパの手すき紙は主に木綿を原料としており、そのために木を伐採する必要もなく、昔ながらの道具を使ってつくっているため電力や機械も不要です。 この紙はカッティングの必要がないようにつくられており、切れ端の無駄もでません。 もちろん、化学剤も一切使用しておりません。 このアマトルーダの紙はまさに究極のエコ製品です。 そして、一枚一枚に透かしを入れたアマトルーダの紙製品には、伝統の重厚さをもちながらも、思わず手でさわってみたくなるようなやさしい風合の紙です。 いまでは、バチカンの公文書だけでなく、便箋・封筒をはじめ、豪華本や結婚式・ビジネスの招待状など広く使われています。 

何世紀ものあいだイタリアの歴史的な手すき紙の技術を引きつぎ最後の一工房となったアマトルーダ。
巨大な製紙工場のかたわらで、日本でもイタリアでも手間がかかり生産性がわるく高コストになる手すき紙がこの先どうなって行くのかはわかりませんが、アマトルーダの製品の販売を微力ではありますが、この先も続けていくつもりです。